2010年11月26日金曜日

What a Wonderful World!

 世の中にはいろんな音楽が溢れていますが。。幸運なことにわたくしが手にすることができた音楽の一部をご紹介してみることにします。



 さて。今年もあと残すところ、1ヶ月とちょっと、になりましたね。

 今年もいろいろな音楽が世に生まれましたが。カバーアルバム、カバーソングが、やったらめったら多かったですねえ。いえ、何年も前からブームなのだなとは思っていましたが。今年は異常とも思えるくらい?

 DJ というものをやっている関係もあって、カバーソングが大好きなわたくし。オリジナルももちろんかけますが、ディープな音楽ファン向けに、めずらしいカバーなんかをかけたりすることがよくあります。
(個人的にはこれを「自慢モノ」と呼んでいます(笑))

 アレンジがぜんぜん違うのだけど、これはこれでかっこいい! というカバーだと最高ですね。

 そんなステキな音を求め、日々CDショップ、中古レコード店巡りをしているワタクシでございます。

 が、そんなワタクシでさえ、さすがにヘキエキいたしました。

 なんとなく、『ネタがなくなったら、とりあえずカバーしとけばいいんじゃない?』的なノリのような気がしてしまうのですよね……。
(そうじゃない人もいるのでしょうけれど)

 新しい曲を書かなくたって、人気のある曲のカバーを出しておけばそこそこ売れるし、という風潮が続くと、新しい音楽を生み出そうという意欲がそがれてしまいますね。

 一般受けするような、似たり寄ったりの歌詞の曲を作って、何曲かヒットして。
 何年か経ったら、ベスト盤を出して。
 ネタが切れたら、カバーアルバム。

 ――というのがフツウになってしまったら、夢も希望もないですね。

 「カバーした元曲の累計売上枚数 2,000万枚!」とか、「シリーズトータル売上が30万枚を突破した、カバーアルバムシリーズの第○弾!」とか。そんなことが知りたいのではない。

 わたしが知りたいのは、“あなた”の、“その”作品がどうであるか、なのですよ。なあんて。

 というわけで、最近、カバーアルバム、カバーソングに対して、以前ほどの熱意がなくなってしまったワタクシが、今年リリースされたもので、良かった、と思ったものを、いくつかご紹介してみることにいたします。





■ Rod Stewart / SOULBOOK(ロッド・ステュワート / ソウルブック)

 1. It's The Same Old Song
 2. My Cherie Amour Featuring Stevie Wonder
 3. You Make Me Feel Brand New Duet with Mary J. Blige
 4. (Your Love Keeps Lifting Me) Higher And Higher
 5. Tracks Of My Tears Featuring Smokey Robinson
 6. Let It Be Me Duet with Jennifer Hudson
 7. Rainy Night In Georgia
 8. What Becomes Of The Broken Hearted
 9. Love Train
 10. You've Really Got A Hold On Me
 11. Wonderful World
 12. If You Don't Know Me By Now
 13. Just My Imagination
 14. Never Give You Up
 15. Only The Strong Survive


 "The Great American Songbook" シリーズや "The Great Rock Classics" をリリースしてきたロッドさんが、今度はソウル・クラッシックスをカバー。。正直「またか」と思ったのですが、曲目を見ますと、わたくしの大好きなソウルの名曲たちがずらり。あの曲を、あの声で歌われたら……と想像し、つい、聴いてしまいました。

 はい、良かったです。アレンジも特に奇をてらうことなく、素直に、ノビノビと歌い上げていらっしゃいました。

 やっぱりいいですね。休日に家でかけっぱなしにしたりしていて、邪魔にならず、かといって空気に溶け込み過ぎず。という仕上がりで、個人的には良かったです。人によっては、ちょっと物足りないというかたもいるかも?

 わたくし的ハイライトは、

  8. What Becomes Of The Broken Hearted
  9. Love Train
  10. You've Really Got A Hold On Me

 の流れ。

 M-8 は、涙なしには聴けない名曲でございます。邦題は「恋にしくじったら」。オリジナルは Jimmy Ruffin ですが、Diana Ross & The Supremes がカバーしていたり、Boy George がカバーしていたりしますね。B.G. 版は、彼のけだるく退廃的な雰囲気とマッチしていて、アレンジがだいぶ異なりますが、わたしは好きです。

 10. はご存知、Smokey Robinson & The Miracles の曲で、The Beatles もカバーしていますね。若い John Lennon さんの声に、胸がキュン(笑)となります。

 このような感じで、様々なアーティストがカバーしているスタンダードな曲ばかりなので、原曲や他のアーティストのカバーと聞き比べてみるのも楽しいです。
(M-5 は Bob Dylan が、M-13 は Rolling Stones が……などなど)

 ちなみに、Phil Collins さんも今年、カバーアルバムを出していました。Motown の楽曲のカバー集。こちらも、休日によく聴いていました。休日、のんびりと聴きたいときに心地良いのですよね。

 わたくし、どうも、60年代、70年代のソウルのメロディーが好きなようです。





■ Santana / Guitar Heaven: The Greatest Guitar Classics Of All Time(サンタナ / ギター・ヘヴン:グレイテスト・ギター・クラッシックス)


 1. Whole Lotta Love (featuring Chris Cornell)
 2. Can't You Hear Me Knocking (featuring Scott Weiland)
 3. Sunshine Of Your Love (featuring Rob Thomas)
 4. While My Guitar Gently Weeps (featuring India.Arie & Yo-Yo Ma)
 5. Photograph (featuring Chris Daughtry)
 6. Back In Black (featuring Nas)
 7. Riders On The Storm (featuring Chester Bennington & Ray Manzarek)
 8. Smoke On The Water (featuring Jacoby Shaddix)
 9. Dance The Night Away (featuring Pat Monahan)
 10. Bang A Gong (featuring Gavin Rossdale)
 11. Little Wing (featuring Joe Cocker)
 12. I Ain't Superstitious (featuring Jonny Lang)
 13. フォーチュネイト・サン feat.スコット・スタップ
 14. ラ・グランジ feat.浅井健一


 今年7月、ステージ上にてバンドのドラマーの女性に電撃(笑)プロポーズをした、サンタナさん。新作は、なんと往年のロック・クラッシックスのカバーアルバムでした。

 コッテコテのサンタナさんサウンドになるのかと思いきや、どちらかというとハードロック寄りの仕上がりでございました。featuring のボーカリストの邪魔をすることなく、ちょっぴりラテン・フレイヴァーを加えて。それが個人的には良かったです。特に、M-1 から M-4 の流れが好きでした。

 ちなみに、日本盤のみのボーナストラック M-14 は、ボーカリストに浅井健一さんを迎えております!



 それにしても。ロッドさんといい、フィル・コリンズさんといい、サンタナさんといい、3, 40年前の楽曲のカバー集を出す、というのは、なぜなのだろう? 年齢を重ねた為のノスタルジーなのだろうか? と考えたりします。

 でも、聴いてみて思うのは、もしノスタルジーからだとしても、彼らはその対象の音楽が本当に好きなのだというのが分かるということ、敬意が感じられること、そしてそれが良いこと。

 少年のころ、あるいは、青年のころ、胸躍らせ、夢中になって聴いていたであろう、自分の原点に返るという感じでしょうか。

 彼らの原点回帰を聴き、原点を聴き、彼らの作品を聴く――という、いい具合のループとなるのが良いです。

 John Lennon さんの『Rock'n Roll』のように。と言うと、大袈裟でしょうか?





 その他、「むむむ?」と思う曲もあるものの、総体的に良かったものとしては……


■ UA / KABA

 1 モンスター
 2 夜空の誓い duet with 甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)
 3 きっと言える
 4 セーラー服と機関銃
 5 Day Dreaming
 6 Under The Bridge
 7 Paper Bag
 8 わたしの赤ちゃん
 9 Hyperballad
 10 Love Theme From Spartacus
 11 No Surprises
 12 妖怪にご用心
 13 tiru-ru-shi


 3曲目が好きでした。



■ Chitose Hajime / Occident

 1. TRUE COLORS
 2. OB-LA-DI,OB-LA-DA
 3. WILL YOU BE READY
 4. 慕情 Love is a many-splendored thing
 5. Birthday
 6. Siuil A Run
 7. HUMAN BEHAVIOUR
 8. Home Again
 9. IT’S SO EASY
 10. Perfect
 11. BLUE
 12. HAPPINESS IS A WARM GUN


 元ちとせの洋楽カバーアルバム。邦楽カバー集も同時発売でした。

 元ちとせさんは、インディーズでもカバーミニアルバムを出していましたね。



■ ハナレグミ / あいのわ

 5. PEOPLE GET READY


 Curtis Mayfield 率いる The Impressions の名曲を日本語でカバー。



 3組とも共通するのは、声とか、声の響きとか、言葉の発し方とか、が好きなところですね。あと、アレンジがシンプルなところ。それから、選曲のセンス。

 そう、カバーの選曲って、センスが問われると思いません?



 ではでは。







 ‘そこにあるものをプレイするな。そこにないものをプレイしろ’
                     ―― Miles Davis


 BGM: Buffalo Springfield -‘For What It's Worth’
(バッファロー・スプリングフィールドの楽曲。
 ニコラス・ケイジ主演の映画『ロード・オブ・ウォー』で効果的に使われていましたね)

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